2019.11.11
Webコンサル会社って、何をどこまでしてくれる?
Web制作会社は何の会社か?と質問すれば誰もが「Webサイトを作ってくれる会社」と答えられるでしょう。
一方で、Webコンサルティング会社は何をしてくれる会社か?と聞かれて、明確に答えられる方は少ないと思います。
もちろん会社によって業務範囲は異なりますが、今回は一般論として解説できればと思います。
内容
Webコンサルティング会社の仕事は、下記3つがあります。
1.相談に乗ること
Webに関して課題を持っていたり、Webでやりたいことがあるお客様のご相談に、専門知識を持ったコンサルタントが対応します。お話を伺った上で、専門家としての見解を提示するアドバイス業務です。コンサルティングと言うと、一般的にこの仕事をイメージされるかと思います。
2.調査/分析/戦略立案/戦術(施策)立案
- アクセス解析や専門家の経験知によるWebサイト分析、アンケートやユーザテスト・インタビュー調査、その他収集情報からの分析を行い、意思決定のための情報提供・提言を致します。
- お客様の課題やしたいこと(テーマ)に沿い、どうしたら予算内で実現可能性を最大化できるか戦略を立案し、実行可能な戦術・具体的な施策に落とし込むビジネスからマーケティング設計の部分を担います。
- 既にリリースされているWebサイトにおいては、毎月施策の効果検証を行い、お客様が判断できるよう支援をします。
3.施策の実行/Web制作スタッフの稼働
- 実際に手を動かしてWebサイトを制作したり、既存ページを修正したりします。
- 広告や外部メディアを活用する場合は、広告作成や出稿管理を行います。
- コンテンツマーケティングを行う際のコンテンツ執筆・編集やクオリティ管理を行います。
- ツール導入を行う際は、ツールをWebサイトに組み込むためのプログラム改修や導入設定を行います。
このように、Webコンサルティング会社と一口に言っても、領域は広いです。Web制作会社は「作ること」に軸足を置いていますが、Webコンサルティング会社の場合、軸足の置き方は得意分野によって様々です。
例えばリスティング広告に軸足を置いている会社やSEOに軸足を置いている会社をはじめ、インバウンドマーケティング会社、SNS運用の会社、それからマーケティングオートメーション(MA)ツールの導入に軸足を置いている会社なども、専門特化したWebコンサルティングとして提供されています。
過去色々なお客様から伺ったお話からは、各社、自社が売りたいものをお客様にお勧めされている印象です。それは各社の強みを活かした提案なので、その会社としては正しい在り方だと思います。
Webコンサルティング会社が持つ2つの機能
Webコンサルティング会社に依頼すると、Webコンサルタント主導で結果を出すために奔走し、知見をその会社にフィットさせて提供するでしょう。直接的には「結果を出す機能」があり、間接的には「人材育成機能」があると言えます。順に見て行きましょう。
【機能1】結果を出す機能
「結果を出す機能」を分解すると、さらに下記2つに区分される
- 分析提言機能
- 施策実行機能
あなたの職場の普段の業務シーンを思い浮かべて下さい。
経験も知識も豊富な経営者・マネージャーは、今の自社が置かれている状況、発生している問題について深く理解し、打ち手として正しいと思われる処方を行うでしょう。
さらには実行の陣頭指揮を執ります。
Webコンサルタントの関わり方も同じです。
Webコンサルタントは状況を見定め何らかの解を出す
Web分野に対し専門の知見を持つコンサルタントが、御社のWebサイトの状況・抱える問題について、御社の内情はもちろん、市場環境やユーザ心理についても理解し、今何をどうすべきなのかについて正しいと思われる解を出します。
Web制作や改善の実行まで行なう会社も
さらにはWebコンサルティング会社内部の制作スタッフを稼働させ、施策の実行までをシームレスに行える会社もあります。つまり、御社の社外Web改善チームを持つことが可能ということです。
(弊社はこの制作機能も持ち合わせるWebコンサル会社です。)
ここで重要なのは、そのWebサイト改善チームには、ビジネス感覚を持ち合わせた分析・施策立案機能及び、実行管理機能があるということです。
コンサルタントは施策の進捗状況をマネジメントし、おかしな方向に行かないように、効果を最大化するようにケアします。実施後は反響を見ながら変化を観測し、狙いどおりに行ったのか、仮説は立証されなかったのか、その結果から分析し更なる改善案を提示します。
つまり、現状を把握して正しい打ち手を提示し、その実行を担うと言うことです。
【機能2】人材育成機能
「人材育成機能」を分解すると、さらに下記2つに区分される
- 相談機能
- 知識提供機能
こちらもあなたの職場で思い浮かべて下さい。
経験も知識も豊富な上司・先輩は、メンバーからの相談に乗ったり、知識やノウハウを伝授したり、やり方を教えてくれたりするでしょう。
それと同じような機能(というか、価値)がコンサルティングにはあります。マネジメントで言う「育成」の部分です。
Webコンサルタントと継続的に仕事をしていると、Web担当者が育つ
マネジメントで言う「育成」の部分です。
実際、弊社が5年程コンサルティングを続けている某お客様では、弊社が開発したそのお客様のビジネスに最適化したWeb改善手法を習得され、最近は自分たちで施策を考え、工夫し実行されたりしています。
その成長振りは目覚ましく、個人的に想い入れもあるお客様なので寂しくはありますが、いずれ月次のコンサルティングを卒業される日も来るだろうと思っています。
やり方を教えて欲しい?それとも結果を出して欲しい?
実際に考えたり設計の手を動かさず、やり方を教えるだけのコンサルティングという方式もあります。
それはコストは抑えられますが、結果を出すという意味ではお客様任せになってしまいます。
しかし、コンサルティングを依頼するということは、結果を求めているからプロのコンサルタントに協力して欲しいという状況でしょう。
「答えがある問題」に対して「やり方を教わる」のであれば、教えるタイプのコンサルティングは有効な取り組みと言えます。
しかし「御社独自の成功パターンを探す」という答えの無い問題に取り組みたいのであれば、教えるだけではパワー不足。もっと深くコミットして欲しいのではないでしょうか。
その場合は、上記の「結果を出す機能」も備えたコンサルティング会社がよいでしょう。結果を出した副産物として、御社ビジネスに最適な取り組み方を吸収するチャンスです。
Webコンサルティング会社と言っても、会社により対応出来る範囲は様々。
各社のスタンスがあります。
相談したいWebコンサルティング会社がどの範囲を対応してくれるのか確認した上で、自社に合った会社を選ぶことが大切です。
この記事のメイン制作者
東証一部上場の専門商社にて営業職に就き、ルート営業、新規開拓営業、展示会営業等を経験した後、Web制作とWebシステム開発の会社を創業。その後再度独立しフリーランスとして大手メーカーのグループ全社Webコンサルティングや、グローバル企業のWeb改善プロジェクト、中小企業のWebコンサルティング等に従事し、2011年に当社設立。代表コンサルタントとして現在も前線で業務に従事しながら、経営・社員のマネジメント・育成・事業開発に勤しんでいます。最近ダイエット中で、お腹回りが10cm縮みました。