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コラム

2019.02.06

自ら案件を生み出せるトップ営業マンの活動をWebマーケティングに置き換えると?

images執筆:コンサルタント 上田

自ら案件を生み出せるトップ営業マンの活動をWebマーケティングに置き換えると?

意外だと言われますが、私も新卒キャリアのスタートは営業会社の営業マンでした。なので、私自身も営業出身のWebマーケターと言えます。精鋭揃いの6人の課に一人だけ未熟なメンバーとして配属され、優秀な先輩営業マン・歴戦の豪腕営業マネージャーの中で叩かれながらセールスパーソンとして鍛えられる経験をしました。

課の先輩には「このあいだ、ソフト○ンクにウン億円売ったらしいよ」と社内で話題に上るような、100人程の部署の中でNo1の営業マンが居たのですが、商談アポが取れたので営業同行して頂いたことがあります。私が自信満々で話しきった顧客会議後に渋い顔で「あの発言は要らなかった」等、ばっさりとご指導頂いたのは良い想い出です。

さて、新規開拓が出来る営業マンと、ルート営業に強い営業マンが居ます。会社によりますが、やはり新規開拓が出来る営業マンは、営業の中でも花形という印象を受けます。当時新規開拓の営業として教わり、以来今日まで継続して実践してきたことと、それがWebマーケティングでどう置き換わるか、考えてみたいと思います。

1.商品知識を高め、正しい情報を伝える

私が当時受け持ったのは、まだ確立途中の段階にある情報セキュリティ対策の法人向けソリューションや、企業にはまだ浸透していなかった多拠点間を結ぶIP電話のシステムでした。諸々法律が整備されていく段階で、世の中がダイナミックに動いているが、大手各社様も十分に対応出来ていない。そんな当時先進的な分野でした。

まず指導されたのは、その商品で"出来ること"と"出来ないこと"をしっかり知ること。安くても数百万円、規模があれば億になる商材で、出来ないことを「出来る」と言ってしまうと、大きなトラブルになる。なので、正確な商品知識をしっかり頭に入れること、バージョンアップで仕様も変わるので常に最新の情報に更新すること。どう売るかという小手先のことより大事で、信頼関係の基礎になると教わりました。

これが、Webマーケティングではどうなるか?

正しい情報を掲載する、というのは当たり前のこと過ぎて、見逃してしまっているかもしれません。ですが、これが出来ていないWebサイトというのが非常に多いのです。

情報の最新化を徹底する

「社長が替わったが、まだ以前の社長の挨拶が載っている」「移転したが、住所が古いまま」等は実害はありますがまだ可愛い方で、「製品の仕様が変わった」「サービスの提供項目が変わった」といった場合に問題になります。

正確な情報に更新しないと、見ている人は間違った情報を元に検討してしまいます。それが商談の中で「あれは古いんです」とか「そのサービスは無くなりました」とか言われたら、じっくり見て検討したのは何だったんだ、という話になり、何も信じられなくなります。その商談で出てきた資料も「これは実は古くて・・・」とボールペンで打ち消し線を入れだしたら、もう目も当てられません。

BtoBの産業用汎用資材の分野では、きちんとしたメーカーでは部品の材質を1箇所変更するだけで、掲載情報をアップデートし、納入先各社へ通知をしています。気を遣っている会社様はしっかり更新されており、見習いたいものです。

間違い情報を正す

また、そのような「情報のアップデート」というレベルではなく、そもそも書いてあることが間違っているケースも往々にしてあります。

社内の技術部署や仕入れ先-営業部署-マーケティング部署間のコミュニケーション不足や理解不足で、ズレてしまう。

支給された情報を何も考えず載せるのではなく、難しくても相手の領域に飛び込み、理解していくことがWebマーケティングでは大切です。

なぜなら、対面で「これは実は古くて・・・」というケアが出来ず、勝手に広まってしまい、信用を失うからです。マイナスから始まる営業は、営業マンにとって痛手です。一度、自社のWebサイトが正しい情報を掲載出来ているか、チェックしてみましょう。

2.誰にどう売るかを考え、行動する。

その商品・サービスに対するニーズがある顧客は誰か?そして、どうやってアプローチするか?

何かを販売するための営業を掛けるにしても、まず相手に会えなければ始まりません。営業では「どうやってニーズがある見込み客を見つけ、アプローチするか?」について、下記のような手法を採ると思います。

即効性のある営業活動

  • テレアポ
  • 飛び込み営業
  • 代表窓口へのメール営業
  • DM
  • FAX DM

期間を要する営業活動

  • 展示会への出展
  • 既存顧客からの紹介営業
  • 人脈づくりの会合参加

Webマーケティングではこうなります。

即効性のある施策

  • リスティング広告(GoogleやYahoo!検索に載せる広告)
  • ポータルサイトや一括問い合せサービスへの掲載
  • メルマガへの有料広告掲載
  • 広告+ランディングページ(1枚モノの、商品・サービスを訴求して問合せを得る営業ページ)の制作

期間を要する施策

  • SEO(検索エンジンからの集客)2~3か月程度から掛かりますが、ニッチ分野であれば翌月ぐらいから効果が出る場合もよくあります。
  • コンテンツマーケティング(見込み客にとって役に立つ情報を継続発信し、関係性を築く)半年程度は掛かると言われていますが、分野によってはもっと早く成果が出ます。
  • SMO(facebookやTwitter、Instagram等のSNSで活動し関係性を築く)1年ぐらい掛けて少しずつ伸ばして行くケースが多いように思います。
  • 集客専用サイトの立ち上げ(会社サイトとは別個に、集客に特化したWebサイトを新規立ち上げします)2~4か月程度
  • マーケティングオートメーション(継続的なメール営業を自動化)長期の顧客育成を行います。

期間が掛かるものと掛からないものでは、「期間が掛からない方が良いのではないか」と思うかもしれませんが、組み合わせが重要です。

即効性のある施策はスピードをお金で買う面が強く、お金を出している間は機能しますが、予算が尽きたら全て終了、ゼロ価値になります。

逆に時間が掛かる施策は、一度実現出来れば以降追加費用を掛けずとも継続して集客価値を生み出し続けるという大きなメリットがあります。また、費用対効果が良いことが特徴です。年次営業計画の達成状況及び、Webマーケティング活動全体の進捗状況に応じて、適切に使い分けることが肝要です。

3.訴求するためのメッセージ・勝てる提案の型を作り、トークや営業ツールを磨いていく

モノが売れにくい時代、ただ売り物の説明をするだけでは売れません。ではどうするのか?

営業ターゲットが抱える課題・悩み・潜在的なリスクは何で、それをどう改善してあげるかというストーリーを描きます。ターゲットに刺さり、行動を促すメッセージを構築します。

受け持った商材のプレゼンセミナーの講師として、展示会や日本各地でプレゼンテーションをして回る仕事をしていたことがありますが、そのストーリーづくり、ブラッシュアップには当時営業マネージャーが徹底的に指導してくれました。実際に顧客に接し、反応を見ながら資料を繰返し磨き上げていき、実際に売れるようになったとき「これは一つの資産だなぁ」と感じました。

Webマーケティングではどうか?

メッセージを組み立て、提案の型を作り、磨き上げていくのは全く同じです。ですが、その発表を見る人の「シーン」が大きく異なります。

顧客の決裁者の前でのプレゼンテーションではなく、提案はWebサイト上に掲載され公開されます。
それはつまり、様々な「段階」のユーザーが閲覧するということです。

真剣に検討していて「ここに決めるか否かの瀬戸際」で閲覧している人も居れば、「来期予算で検討するので候補に入れようかな」とか「へー、こんなのがあるんだ(いつか買うかも)」ぐらいの温度感で見ている人も居ます。

対面の営業であればその温度感によってアプローチを変えることが出来ますが、Webはそうは行きません。そのため、どの段階のユーザーに向けてどんなコンテンツが必要かを考えて、不足があれば補い、そのコンテンツに誘導する流れがうまく出来ていなければ改善していく必要があります。
そのような、様々なシーン・段階に対応し、刺さるメッセージ・提案を考え、改善して磨き上げていくことがWebマーケティングでも同じく必要なのです。

ちなみに、営業ではプレゼンして反応を視るということが出来ます。しかし、顔の見えないWebではどのように反応を見れば良いのか?その鍵は「アクセス解析」にあります。

アクセス解析とは、Webサイトに訪問したユーザーが、どこから来てどんなページをどんな順番で何分閲覧してくれて、最後にはどう去って行ったかまでデータを統計データとして取得したり、行動を追える仕組みです。それを用いることによって、顔の見えない見込み客が、実際どう反応したかを推測し、Webサイトや広告施策の改善の材料にします。

4.契約に至り、ご満足頂いた後に、紹介をもらったり営業資料に掲載したい

既存顧客というのは営業マンにとって最大の資産と言えます。自分で開拓して関係性を築き、受注し、ご満足頂けたお客様からリピートや紹介を受けるのは「この仕事をやっていてよかった」と思う瞬間です。資料・紙媒体に、お客様の声や成功事例を載せる場合があると思います。

Webマーケティングではどうか?

そのように喜んで頂けたら、お客様の声や成功事例としてWebサイトに載せて良いか聞いてみましょう。

もちろん機密情報として取扱う業務であれば避けた方が良いですが、お客様のビジネスに支障が無い場合は、その先進的な取り組みがお客様の「広報」「採用」「SEO」に繋がることもあり、前向きに協力して頂ける場合があります。そのような事例は引きが強いコンテンツとなります。

メリットを提示しながら営業現場を巻き込むことが成功のポイント

しかしそれは、営業現場を巻き込んでいかなければ出来ないコンテンツです。事例コンテンツに限らず、営業現場とのコミュニケーション、リレーションを欠かすこと無く、ときには営業サイドに「こういう情報はマーケティングで役に立つので、集めて欲しいです。そうすることで、皆さんに良い見込み客を渡せるようになります」という協力のお願いをし、前向きに巻き込んでみましょう。大きく成功に近づくはずです。

まとめ

トップ営業の先輩は、取り立てて派手で奇抜なことをしているわけでは無く、「凡事徹底」という言葉を具現化したような、一本筋の通った人でした。

うまくいくWebマーケティングも同じです。基本は、突飛なことをして悪目立ちするのではなく、まずは見込み客との信頼を築くことが大事です。

そして、誰にどうやってアプローチするかを考え、メッセージ・提案を磨き続けていきましょう。それには、営業経験が十二分に役立つことでしょう。

もちろん、「では具体的にどうしたら良いのか?」「うちの場合はどうすべきか?」という疑問も浮かぶと思います。
それについては一般論ではどうしようもありませんが、「ちょっと見てみて」ぐらいの温度感でも、ご質問頂ければ私が直接ご相談に乗りますよ。

この記事のメイン制作者

imagesコンサルタント 上田

東証一部上場の専門商社にて営業職に就き、ルート営業、新規開拓営業、展示会営業等を経験した後、Web制作とWebシステム開発の会社を創業。その後再度独立しフリーランスとして大手メーカーのグループ全社Webコンサルティングや、グローバル企業のWeb改善プロジェクト、中小企業のWebコンサルティング等に従事し、2011年に当社設立。代表コンサルタントとして現在も前線で業務に従事しながら、経営・社員のマネジメント・育成・事業開発に勤しんでいます。最近ダイエット中で、お腹回りが10cm縮みました。

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